スルタン(ハサナル・ボルキア国王)によるテナガ・スリア・ブルネイ(TSB)太陽光発電(PV)実証プロジェクトのオープニングは、ブルネイ/三菱商事間の良好な関係の発展を意味する。
小林健三菱商事社長は、歓迎スピーチの中で、主に日本への液化天然ガス(LNG)の輸出を通して、約40年間にわたって築き上げたブルネイ/日本間の強い関係を強調した。
小林社長はまた、最近日本に甚大な被害をもたらした地震と津波、及び日本の東日本太平洋岸沿岸で浸水した発電所について指摘した。その結果、日本の多くの地域で、電力不足に陥った。
小林社長は、ブルネイが援助の手を差し伸べてくれた最初の国々の一国であること、及び日本を危機から救うために燃料の緊急供給をしてくれたことを称賛した。
「私は、ブルネイLNG(BLNG)社のパートナーシップを通して、ブルネイとの特別な関係を継続し、更に深めることを期待しています。そして、今後何年にもわたって他の案件でも探求していきたいと思っています。」と、小林社長は語った。
小林社長は、「ローカル・コミュニティに還元することは、三菱の企業使命の一部であり、また産業多様化や環境の持続可能性のゴールを含むスルタンの国家の将来に対するヴィジョンに常に寄与しようとしています。」と語った。
小林社長が強調した一つの例が、2008年に多くの案の中から太陽光発電のアイディアが突出していて、実現したTSB実証プロジェクトである。
「総理府エネルギー本部と電力局との打合せから、セリアに1.2メガワットの太陽光発電設備を設置することを共同で行なう協定に至りました。この協定において、三菱商事は、本システムをデザインし、設置し、かつ運転するのに必要な資本と専門知識を提供することに同意しました。」と、小林社長は語った。
小林社長は、「太陽エネルギーは、現在研究コミュニティによって、最も有望な再生可能エネルギー源及び化石燃料に対する最も実現可能な代替エネルギー源の一つとして考えられています。」と断言した。
「もしブルネイで太陽エネルギーがうまく機能すれば、それは、将来貴国の国内エネルギー・ポートフォリオに重要な役割を演じる可能性を持っています。私達の共同のTSB実証プロジェクトが、そのゴールに貢献できることが私の望みです。」と、小林社長は結論付けた。
TSB実証プロジェクトの主目的は、ローカルの気象状況に対して最適で高性能のPVテクノロジーを確認すること、及び技術的な専門知識を含む能力を高めることである。本プロジェクトはまた、政府が再生可能エネルギーに関する政策を作成するのを助け、また新エネルギーや再生可能エネルギーの開発・促進に向けてのブルネイのコミットメントを示すために使うことができるデータを蓄積することができる。
太陽光発電プロジェクトの運転と保守は、日本AEパワーシステムズ社のサポートを受けて、ブルネイ電力局と三菱商事が共同で行う。三菱商事は、PV発電プラントを運転・保守する技術的専門知識を有するDES要員を提供する。
三菱商事は、40年以上にわたりブルネイで活躍しており、BLNG社、ブルネイ・ガス・キャリヤー社、及びブルネイ・シェル・タンカーズ社の株主である。
TSBプロジェクトの資金提供は、三菱商事のブルネイにおける様々な企業貢献の一つの例である。
(B.B.2011年5月27日)
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