天然資源を持続させるというブルネイ国のイニシャティブを支援するコミットメントにおいて、ブルネイ大学(UBD)は、まもなく独自の研究センターを所有する。このUBDの研究センターは、ブルネイ国の天然資源を持続させる研究を更に徹底して行なう一方で、代替エネルギーの可能性を探ることに集中する。
この新しいプロジェクトの基礎は、今年の6月25日に始まり、2012年上半期に完成する予定である。
この‘科学及びテクノロジー・ビルディング・エネルギー・グループ’の地鎮祭が、8月24日朝にその場所で、ペヒン・アブ・バカール教育大臣によって執り行われた。
この建物は、ブルネイ大学のキャンパス内で科学学部に隣接し、ブルネイ研究協議会を通じて、ブルネイ政府による国家開発計画に基づいて約2百万Bドルの建設費を得て、設計はペイ設計事務所、建設はプテラ・ペルマイ社が行っている。この建物には、研究者のニーズに応じるための柔軟性を持つオープンラボのコンセプト、研究材料の分析に対する第一段階での分析ラボ、及び製作設備も含まれている。
エネルギー研究グループ長のリム・チー・ミン博士は、インタビューで、「この研究施設は、UBDの研究を補う目的で他の機械ツールに加えて、風力エネルギーの利用を研究するときに使われる空気力学測定のための独自の風洞を持つでしょう。」と説明した。
今後数ヶ月間にわたっての“より多くの活動”を予想して、同博士は、「この施設建設の背後にあるアイディアとモチベーションは、ブルネイがアセアン諸国の中で最も多いエネルギー使用量をより効率的にするという政府の使命と共に、“エネルギー安全保障の理由で”、ブルネイのエネルギー源を多様化する必要性にあります。」と説明した。
この施設がブルネイの高等教育システムをもたらすという卓越さと共に、この新しい研究施設はまた、UBDにとってアジアでトップ50の大学の一校になるという2015年のヴィジョンを達成するための多くの手段の一つでもある。
UBD副学長代理のゾーラ・スライマン准教授は、「研究は、学究的な世界、特にQS大学世界ランキングによって認められるための非常に大きな構成要素です。このQS大学世界ランキングは、大学が行なった発見の数とともに、大学が行なう研究を通して、大学の信憑性を部分的に測ります。」と語った。
「私達は、この研究からジャーナルや特許で論文を作成することを目的としています。現在、エネルギー研究は、研究記事を生み出し、特許申請中です。」と、同女史は語った。
アジア研究、食糧安全保障/農業テクノロジー、イスラム金融、生物多様性等と一緒に2009年に開始された10の研究の一部として、UBDのエネルギー・グループは、現在同大学の科学学部においてエネルギー研究を行なっており、また4つの学際的な研究分野、即ち代替エネルギー、化石燃料、エネルギー経済学と政策、及びエネルギー効率と保護に絞って、日本の京都大学、シンガポール・ナショナル大学、南陽工科大学、ノースカロライナ大学、カルフォルニア大学バークレー校、及びIMREと協同研究を行なっている。
同女史は、インタビューで、「この新しい施設の建設は、私達にとって非常にわくわくするものです。また同時に、ブルネイのエネルギー問題の解決策を見つけるためのブルネイのコミットメントを象徴しています。」と、語った。
同女史はまた、「UBDの入学登録数は、私達が研究を発展させ、かつ知識ベース社会へ向けて動くのを助ける大学院研究奨学金があるため、今年増えています。」と語った。
省エネの問題は、常にスルタン(ハサナル・ボルキア国王)にとって関心ある話題であり、スルタンは、ブルネイの再生不能資源(石油とガス)を持続させることの重要性について述べている。
7月初めに行なったスルタンの65歳の誕生日の談話において、スルタンは、官民両部門に対して、最新の技術の利用と研究・革新への投資を通して、生産性を上げることを思い起こさせた。
「研究と革新を通して、多くのアイディアと意見が発展することができます。」と、スルタンは語っており、また「わが国の小人口に調和して、研究と革新から経済の基礎をなすための強い足場を得ることです。」と付け加えた。
「政府が、特許・著作権法の形で著作権の法的保護の準備と同様に、来る国家開発計画において、特に研究と革新に対する資金と予算配分を提供することと共に、私達は、研究機関や必要なインフラを強化しなければなりません。」
(B.B.2011年8月25日)
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